今日行く会、何を持って帰るつもりですか? ここが決まっていないまま探すから、「どれに行くか」で止まります! 東京では、エンジニア・クリエイター向けの集まりが数多く開かれています。持ち帰りは大きく3つ(情報・手が動く時間・人)で、会の形式ごとに得られる体験が違います。持ち帰りと会の形式を合わせるだけで、行った日の手ごたえがそろいます。
Coelia代表・小幡十矛が、なぜCoeliaを作ったのかを書いています。なぜCoeliaを作ったのか
先に決めるのは、参加するイベントではなく「持ち帰り」です
技術系・クリエイティブ系の集まりで持ち帰れるものは、だいたい次の3つに分かれます!
- 情報:知らなかった事例・使われている道具・ハマりどころの回避策。帰り道に検索する語が増える状態です
- 手が動く時間:作りかけが1つ進みます。家では開かなかったファイルを開ける時間そのものが成果です!
- 人:顔と名前が残って、次に聞ける相手が増えます。あとから連絡できる関係が1つできる状態です!
ここで大事なのは、3つは同時に手に入りませんということです。とくに「人」は、ほかの2つのおまけでは手に入りにくい持ち帰りです。
理由は当日の時間の使われ方にあります。発表を聞く時間は、その場の全員が壇上を見ています。話す相手を選ぶ余地がないので、会話が生まれるのは前後の余白と、終わったあとの立ち話だけです。「人」がほしい日に発表中心の会を選ぶと、その日の成果を最後の数十分に賭けることになります。逆に、情報がほしい日に交流中心の会へ行くと、楽しかったのに手元に何も残りません、という感想になります。
どちらの形式が優れている、という話ではありません。持ち帰りと会の形式がずれているだけです。だから最初にやるのは、会を探すことではなく、今日ほしいものを1つ選ぶことです。
形式ごとに、強い持ち帰りが違います
東京で見かける集まりを、当日の時間の使われ方で4つに分けました。同じ「交流会」という言葉でも、中身がこれだけ違います!
| 形式 | 当日の時間の大半 | いちばん強い持ち帰り | 自然に話せるタイミング |
|---|---|---|---|
| 勉強会・LT会 | 登壇者の話を聞く | 情報(技術の当たりをつける) | 発表の合間と終了後。話しかける相手は登壇内容で決まります |
| カンファレンス・大型イベント | 複数の会場を移動して聞く | 情報(量と広さ) | 廊下・ブース前。人数が多いので、狙って会う準備が要ります |
| もくもく会・作業会 | 自分の作業を進めます | 手が動く時間 | 開始前の宣言と、終わりの共有。作っているものが話題になります |
| 交流会・懇親会中心の会 | 話す・食べる・遊びます | 人(次に聞ける相手が増える) | 最初から最後まで。話題の道具が用意されているイベントもあります |
表の要点:4つの形式は、当日の時間をどこへ配ったかの違いです。時間を配った先に、いちばん強い持ち帰りが立ちます! だから選び方は簡単で、ほしい持ち帰りに時間を配っている形式を選ぶだけです。どれも良い会なので、迷ったときは「今日はどこに時間を使いたいか」で決めてください。
何回か通ってみて「自分でも開けそう」と思った日には、開く側に回るのも近い場所にあります。もくもく会ならもくもく会の主催方法、勉強会なら勉強会の主催方法に、小さく始める手順をまとめた。主催すると、初参加の人が何に困るかが見えるので、参加する側としての目も上がります。
初参加の日にやるのは、この3手だけです
行く会の形式を選んだら、当日にやることは多くありません! 初参加でやるのは次の3手です。
- 名乗り方を1文だけ用意します:「◯◯をしていて、いまは△△を触っています」。職種だけだと会話が止まりますが、いま触っているものを足すと相手が質問できる取っかかりが生まれます。まだ触っているものが無い日は「◯◯をしていて、いまは△△を勉強しはじめたところです」で十分です
- 質問を1つ持っていきます:「この構成で詰まっている」「この工程の時間が読めない」。具体で聞くほど、具体で返ってきます。
- 帰る前に1つ渡す:使ってよかった道具、参考になった記事、相談に乗れること。まだ渡せるものが思いつかない日は、自分が最初につまずいた場所を話せば十分です。これから始める人にとっては、いちばん知りたい情報になります。もらうだけの日より、渡した日のほうが関係が残ります
3手目は、Coeliaがイベントの設計に組み込んでいる考え方でもあります。はじめましてカードには、なまえ・年齢・しごと・出身・座右の銘・マイブームに加えて、「最近よかったもの・ちょっと得意なこと・相談に乗れること」を書く欄があります。最初の自己紹介の時点で「渡せるもの」が会話に出るので、教え合いが自然に始まります。
この3手は、話し上手になることを求めていません。用意しておけば、当日の自分の勇気に頼らずに済みますという設計です! 当日の話題そのものを増やしたいなら、トーク力の鍛え方で「選択肢の在庫」を増やす考え方もあわせてどうぞ。
職種をそろえるか、混ぜるか
もう1つ、迷いやすいのが「同じ職種の会と、職種が混ざる会のどちらへ行くか」です。これも持ち帰りで決まります!
| イベントの工夫 | もらえる視点 | 自分が渡せるもの | 選ぶ日 |
|---|---|---|---|
| 職種がそろっている会 | 同じ道具を使う人の工夫。詰まりどころの答えが早く出ます | 自分がハマった箇所と、そのイベント避の記録 | 実装や制作の具体で詰まっている日 |
| 職種が混ざる会 | 作ったものが外からどう見えるか。前提を共有していない人の第一声が聞けます | 相手の仕事で使えそうな道具・自動化の当たり | 作っているものを見てもらいたい日、自分の職種の外へ接点を広げたい日 |
表の要点:そろっている会は深さ、混ざる会は角度が手に入ります。どちらかに決めきる必要はありません! 詰まっている時期はそろっている会、作ったものが形になってきた時期は混ざる会、と時期で使い分けるのがいちばんラクです。
混ざる会で気をつけたいのは、話が通じないのではありません前提を1つ飛ばすと通じなくなりますという点だけです。「何を作っているか」の前に「誰が困っているか」を1文入れると、職種が違う相手にもまっすぐ届きます。
書き写して使う1枚:次の1回を決めるシート
ここまでを1枚にまとめました! スマホのメモか手帳に書き写して、6行を埋めてください。埋まった時点で、次に行く1回が決まります。
「次の1回を決めるシート」
□ 今日ほしい持ち帰り(情報 / 手が動く時間 / 人)=
□ その持ち帰りに強い型(勉強会・LT会 / カンファレンス / もくもく会 / 交流会中心)=
□ 候補の会と日付=
□ 名乗り方の1文(◯◯をしていて、いまは△△を触っています)=
□ 持っていく質問1つ=
□ 帰る前に渡すもの1つ=
記入例を3つ置いておきます!
- エンジニアの例:持ち帰り=手が動く時間/型=もくもく会/名乗り=「バックエンドをしていて、いまは個人開発のAPIを触っています」/質問=「認証まわりで詰まっていて、みなさんは何を使っていますか」/渡すもの=先月ハマったログ設定の回避策
- クリエイターの例:持ち帰り=人/型=交流会中心の会/名乗り=「映像編集をしていて、いまは縦型のショート動画を触っています」/質問=「作ったものを最初に見てもらう相手をどう見つけていますか」/渡すもの=素材探しで使っている無料サイト
- これから始める人の例:持ち帰り=情報/型=勉強会・LT会/名乗り=「営業をしていて、いまは動画編集を勉強しはじめたところです」/質問=「最初の1本は何から手をつけましたか」/渡すもの=自分が最初につまずいた場所
6行のうちいちばん役立つのは1行目です! ここが決まると、残り5行は迷わずに埋まります。逆に1行目を空けたまま会を探すと、また「どれに行くか」で止まります。
3行目は、いま埋められます!イベント一覧で開催日を見て、いちばん近い日を1つだけ書いてください。
Coeliaのエンジニア・クリエイター交流会と、ゆるゆるもくもく会
ここまでの選び方を、Coeliaの会に当てはめておきます。Coeliaが開いているのは20代限定のイベントで、エリアは東京都内近辺です。この記事のテーマに直接つながる会が2つあります!
- エンジニア・クリエイター交流会:エンジニア・クリエイター同士がつながる交流イベントです。職種が混ざる交流会なので、上の表でいう「角度」が手に入る型です。
- ゆるゆるもくもく会:20代限定・業種不問の作業会です。エンジニア・クリエイタートークも雑談も何でもOKで、主催がフル参加します。手が動く時間と人を、同じ日に少しずつ持ち帰れる作りです。
会話のきっかけは、道具のほうで用意しています。振るとお題が出ます話題サイコロ(EDEN)、言葉で数字の大小を当て合う協力型ボードゲームのito、そして上で紹介しましたはじめましてカード。初対面でも、話題を自分で持ち込まなくても会話が自然と弾みます。
安心の部分は、雰囲気ではなく運用で置いています。この記事の読者にいちばん役立つのは初参加歓迎で、初めて来た人でも無理なく輪に入りやすい進行を大切にしています。聞き役のまま過ごしてもらっても大丈夫です! あわせて運営常駐でいつでも相談OK、しつこい声かけ・ナンパ・迷惑行為はその場で対応します。相手が求めていない一方的な売り込みや押し付けはお断りしていて、いっぽうでキャリアの相談や、使ってよかった道具を教え合うことは歓迎です。参加費はイベントごとに設定されていて、イベントによっては当日の飲食代が別にかかります。各イベントページの記載を見てください。
参加の流れは、公式LINEに登録する → イベントを選んで申し込む → 当日参加するの3ステップです。開催予定はイベント一覧から見られます。1回行って終わりにしないための続け方は、社会人コミュニティ継続のコツにまとめています。参加する人も運営も、同じ側に立ってイベントを一緒に作る関係です。
エンジニア交流会を東京で選ぶとき、先に押さえる3点
「エンジニア 交流会 東京」で検索してきた場合、迷ってしまうのは候補の少なさではなく、今日何を持ち帰るかがあいまいなまま会を探していることが多いです。ここまで読む前に、始め方の型だけ先にまとめます。
- 重い理由:交流会という名前だけで探すと、情報・作業・話すが混ざり合う
- 置き換え:今日ほしいものを1つに絞ってから、勉強会・もくもく会・交流会を選ぶ
- 具体案:専門を1文で言う質問を1つ用意し、カレンダーに1回入れる
もくもく会と交流会の使い分けはもくもく会の主催方法にまとめています。
よくある質問
エンジニアの交流会は、経験が浅くても参加していいですか?
大丈夫です! 経験年数は持ち帰りの量を決めていません。決めているのは、その日に持っていく質問が1つあるかどうかです。「いまこれを試していて、ここで詰まっています」と言えると、経験の長い人ほど具体的に答えてくれます。学び始めたばかりの人が持っている「最初につまずいた場所」の記憶は、教える側にとっても価値のある情報です。
クリエイター向けの会と、エンジニア向けの会は分けて選ぶべきですか?
持ち帰りで決めてください! 実装の具体的な相談や、同じ道具を使う人の工夫がほしい日は、職種がそろっている会のほうが速い。いっぽう、作っているものを外の目で見てほしい日や、自分の職種の外に接点がほしい日は、職種が混ざっている会を選びます。Coeliaのエンジニア・クリエイター交流会は、エンジニアとクリエイターが同じ場にいます。
初参加で、何を話せばいいか分かりません。どうすればいいですか?
名乗り方を1文だけ用意しておくと、その先が続きます! 「◯◯をしていて、いまは△△を触っています」の形です。いま触っているものを言うと、相手が質問できる取っかかりが生まれます。Coeliaのイベントでは、はじめましてカードや話題サイコロ、協力型ボードゲームのitoといった道具を用意しているので、話題を自分で持ち込まなくても場が回ります。
Coeliaのイベントで、営業や勧誘をされないか心配です。
相手が求めていない一方的な売り込みや押し付けは、Coeliaではお断りしています。各イベントには運営スタッフが同席していて、気になる言動があったときはその場で対応します。いっぽう、キャリアの相談や、使ってよかった道具を教え合うこと自体は、むしろ歓迎している自然な交流です。困ったときは主催・運営に相談できます。
Coeliaのエンジニア・クリエイター交流会には、どうやって参加しますか?
参加の流れは3ステップです! 公式LINEに登録する、イベントを選んで申し込む、当日参加する、の順です。Coeliaのイベントは20代限定(満20歳以上30歳未満)です。満20歳未満・満30歳以上の方の参加はご遠慮いただいております。参加費はイベントごとに設定されていて、イベントによっては当日の飲食代が別にかかる。各イベントページの記載を見てください。
エンジニアでもクリエイターでもないのですが、参加できますか?
参加できます! Coeliaのゆるゆるもくもく会は20代限定・業種不問の作業会で、エンジニア・クリエイタートークも雑談も何でもOKです。肩書きで名乗れるかどうかではなく、その日に進めたいことがあるかどうかで大丈夫です。勉強中のことや調べものを持ち込んでも、この記事の3つの持ち帰り(情報・手が動く時間・人)はそのまま使えます。




