初対面の集まりで、最初のひと言を頭の中で何度もリハーサルしてから、ようやく口を開く。声に出すまでの間が長いぶん、話し出す頃には話題が1つ先へ進んでいます。数年前の僕がやっていたことです。そして当時の僕は、これに「自分は人見知りだから」という説明を付けていました。
人見知りとは、よく知らない相手に不安や緊張を感じて、会話に踏み出しにくくなることです。治すべき欠点ではありません。意味や語源、大人になっても続く理由、「コミュ障」との違いを並べながら、無理に変えようとせず付き合う方法を書く。筆者はCoelia代表の小幡十矛です。いまは交流イベントを主催して、初対面どうしが集まるイベントを毎週見ています。
Coelia代表・小幡十矛が、なぜCoeliaを作ったのかを書いています。なぜCoeliaを作ったのか
初対面の負担を少しだけ下げたいなら、運営スタッフが常駐していてひとり参加も歓迎のイベントから始められます。飲み会やイベント一覧で、近い回をのぞいてみてください。
人見知りとは?意味と使われ方
人見知りとは、初対面や不慣れな相手に対して緊張や恥ずかしさを感じ、会話に踏み出しにくくなることを指す言葉です。もともと辞書的には、子どもが知らない人を前に恥ずかしがったり嫌がったりする様子を指す言葉で、乳幼児期に見られる発達の一過程を表すものとして使われてきました。今では、大人が初対面の相手に感じる緊張や気後れを表す言葉としても定着しています!
ここで語源をもう一度見てほしいのですが、もとの意味は「知らない人を前にしたときの反応」です。つまりこの言葉は、生まれつきの性格の名前ではなく、「初対面」という場面の名前に近いところから始まっています。このことが、あとで書く僕の勘違いにつながります。
「人見知りだから」を、行かない理由に使っていました
当時の僕は、人見知りを自分の性格の名前だと思っていました。性格なら、直してからでないと初対面のイベントや交流会には行けません。だから誘いを見送るとき、頭の中の理由はいつも同じでした。「自分は人見知りだから、ああいうイベントは向いていない」。行かない日が積み重なるほど自分への決めつけが強くなって、そのぶん次の一歩を踏み出すのが遠くなりました。
行った日も、最初のひと言のリハーサルばかりしていました。うまく言えた日と言えなかった日があって、何が違ったのかは、当時の僕には説明できませんでした。性格はたった数日で変わらないはずなのに、日によって話せたり話せなかったりします。いま思えば、ここが引っかかるべき場所でした。
受付で「人見知りなんです」と言った人が、1時間後には話していました
Coeliaを始めて、初対面どうしが集まるイベントを続けて見る側になりました。受付で「人見知りなので不安で」と教えてくれる人は珍しくありません。その言葉を聞いた僕は、当時の自分と同じ夜を想像します。ところが1時間後に会場を見まわすと、その人が初対面の相手と普通に話しています。この光景を、一度ではなく何度も見ました。
性格が1時間で変わったわけではありません。変わったのは場面のほうです。最初のひと言を自分で発明しなくていい進行があって、話題がテーブルに用意されていて、困ったら運営に聞けます。人見知りという言葉が指していたのは、その人の中身ではなく、場面の重さのほうですでした。語源のとおりです。日によって話せたり話せなかったりしたのも、変わっていたのが僕ではなく場面だったと考えれば、説明がつきました。
だから、僕が「人見知りだから行けない」と断っていた日々は、順番が逆でした。性格を直してから場面に行くのではなく、軽い場面を選べば、性格はそのままで行けます。
大人になっても人見知りが続くのはなぜ?
人見知りは、もともと子どもの発達を指す言葉でしたが、新しい環境や初対面の相手が増える社会人になってからも、多くの人が自分に当てはめて使うようになっています!
学生時代は毎日ほぼ同じ顏ぶれだったのに、社会人になると、配属先・歓迎会・研修と、初対面のイベント面が一気に増えます。人と会う頻度や環境がこれだけ変われば、緊張を感じやすくなるのはむしろ自然なことです!特定の原因だけで説明できるものではなく、誰にでも起こりうる反応です。
「コミュ障」との違いは?
人見知りとよく混同される言葉に「コミュ障」があります。どちらも日常的に使われる俗語ですが、指しているものは少し違います!人見知りは、よく知らない相手や初対面のイベント面に対する反応で、相手に慣れてくると会話が自然に増えていくことも多くあります。
一方で「コミュ障」は、初対面かどうかに関わらず、会話そのものが苦手だと感じる状態を指して使われることが多い言葉です!
人見知りは医学的な診断名ではありません。「コミュ障」も同じく、日常的に使われる俗語であり、医学的な診断基準に基づく言葉ではない点は共通しています。人見知りは、初対面という場面で起きやすい反応として理解しておけば十分です!
「治す」より「付き合い方」を選びます
人見知りの人にとって負担が大きいのは、初対面でいきなり自己紹介を求められる瞬間や、会話のきっかけがないまま訪れる沈黙の時間です。性格そのものを変えようとするより、その負担を減らせる準備やイベントを選ぶほうが、ずっと現実的です!僕が探すべきだったのも、性格の直し方ではなく、この2つが軽い場面のほうでした。
話す前に一言だけ決めておく、最初は聞き役に回ると決めておくなど、小さな準備をしておくだけで、当日の気持ちはかなり軽くなります!
交流会やサークルで浮くのが不安なら、準備するものが話題ではないという話を交流会の最初の20分の使い方に書きました 。会話を続けるコツをもっと知りたい人は、会話の練習ステップを紹介した記事もあわせて参考にしてみてください。自分の会話のクセを先に知りたいなら無料の会話タイプ診断(9問)も使えます。
Coeliaが開催しているイベント
Coeliaは、東京で20代限定のイベントを開催している社会人コミュニティです。ひとり参加率が高く、運営が常駐しているので、気になることがあればいつでも相談できます!
負担になりやすい「いきなりの自己紹介」と「沈黙」には、自己紹介カードや話題サイコロ、みんなで楽しむ協力型ボードゲーム「ito」といった、会話のきっかけを用意する仕掛けで応えています!聞き役として過ごしても居心地が悪くならない空気づくりも大切にしています。
ダーツ、スポーツ、飲み会、もくもく会など、ジャンルもいろいろ選べます。最初の一言を自分で発明しなくていい進行になっているので、気になったら覗いてみてください!
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よくある質問
人見知りと内気・内向的の違いは何ですか?
人見知りは、初対面や不慣れな相手に対して感じる緊張や身構えを指す言葉です。内気は物おじしやすい性格全般を指すことが多く、内向的は一人の時間で気持ちを整えるタイプを指す言葉として使われます。重なる部分もありますが、人見知りは「初対面という場面」に強く結びついている点が特徴です!
大人になってから人見知りが強くなることはありますか?
あります。人と会う機会が減った時期や、環境が大きく変わった直後は、初対面への緊張を強く感じやすくなると言われています。慣れた環境が増えていくにつれて、和らいでいくケースも珍しくありません!
人見知りは生まれつきですか?
生まれ持った気質が関係しているという見方もありますが、気質だけで決まるとは言い切れず、環境や経験によっても変わっていきます。無理に変える必要はなく、自分に合ったペースで付き合っていけば十分です!
まとめ
人見知りとは、よく知らない相手に不安や緊張を感じて、会話に踏み出しにくくなることです。もともとは子どもの発達を表す言葉でしたが、今では大人にも使われる言葉として定着しています。「コミュ障」とは俗語としての使われ方が違い、どちらも医学的な診断名ではありません!
人見知りは治すものではなく、知って付き合っていくものです。僕は治し方を探しに行って、治さなくていい理由のほうを持ち帰りました。負担になりやすい場面を知って、準備とイベント選びで少しずつ慣れていけば十分です!
怖かったのは人ではなく、沈黙のほうです。だから用意するのは話題ではなく、最初の一言だけでいい。




