Coelia代表の小幡十矛です。2021年に石川県から東京へ出てきて、同期との出会いに恵まれた。それでも社会人1年目と2年目は、会社の外の集まりに足を向けていませんでした。3年目に動きはじめて、視野を広げたいと言いながら、やっていたことは友達面接のような回数稼ぎでした。
2024年9月にフリーランスへ移り、2025年10月6日に株式会社Coeliaを設立しました。この記事は、友達を作るイベントを探していたのに、2回目も集まれるコミュニティを作る側に回りましたまでの話です。創業ストーリーを、時系列と取り違えた目的の両方から書きます。
上京したのに、休日の予定表が洗濯と寝るだけでした
2021年、新卒で東京へ来ました。入社式は画面越しでしたが、同期との出会いに恵まれて、配属先の空気も合っていました。他業界の人とも話す機会があり、視野を広げたい気持ちはそのころから育っていました。
それでも、会社の外の集まりには行きませんでした。2020年から2022年にかけて外出自粛の空気も重なり、飲み会そのものが最初は禁止です。しばらく経って行けるようになってからも、金曜の夜に同期と飲んで終電で帰り、土曜は昼まで寝て洗濯をして、日曜の夜に月曜のことを考えます。予定表を見返すと、三コマ漫画の「主人公、今日も何もしていない回」が続いている感じでした。本人は漫画の主人公ではないのに、構成だけ似ていました。
地元の友人の集合写真がタイムラインに流れてきた日は、画面を閉じるのが早かったです。閉じたあと、部屋のエアコン音だけが大きく聞こえます。洗濯物から柔軟剤の匂いがして、東京に来たのに、知っている人が会社の中だけだという状態が、急にリアルになるタイミングがありました。
1年目と2年目は、つながりを増やしたい気持ちはあったのに動いていませんでした。動いていない理由を後から整理すると、休日に誘える相手がまだいなかったことと、会社外の集まりに行く口実が思いつかなかったことの2つ。同期に恵まれなかったわけではありません。恵まれたからこそ、外へ出る必要性が見えにくかった面もあります。
社会人3年目、視野を広げたいと言いながら友達面接をしていました
社会人3年目、仕事と東京での暮らしに慣れた頃、会社の外の人と会いはじめました。動機は、せっかく東京に来たならいろいろな人と会い、視野を広げたい、というものです。「こんな仕事があるんです」という発見や、新しい価値観との出会いが、自己成長やキャリアの考え方につながっていきました。
きっかけを3つに分けるなら、人と会う/本を読む/本当に求めていることを書き出すです。本を読むのは、Team Geekに出会った学生時代から続いている習慣で、Humility・Respect・Trustという3語は、いまの対話の土台になっています。書き出すのは、会社の仕事の目標に加えて、自分が頑張る理由を軸にキャリアを組み立て直す作業でした。
問題は、実行のほうでした。週末が近づくと交流会や社会人サークルを検索し、まだ行ったことのない会に申し込みます。Coeliaの公式キャラに近い子がわかりますこえりあずタイプ診断(8問・無料)も、店内の雰囲気をイメージするときの材料になります。行ってみて楽しければ「いい会だった」、微妙なら次は別の集まりにします。自分では動いているつもりでした。休みのたびにどこかへ出かけて、初対面の人と話しています。動いていないのは自分ではなく、まだ合うコミュニティに出会っていないほうだと思っていました。
人に言えなかったことが1つあります。行った会の数は言えるのに、誰の名前も出てこないことです。自己紹介は就活のESを口頭で再提出しているみたいで、名前と所属と趣味を並べて、拍手で終わります。帰り道に件数だけが増えて、中身が言えません。これ、僕だけの失敗だと思っていたら、後から知ったのですが、数えられるほうを目標にすると、まじめな人ほどやりがちらしいです。僕、かなりまじめでした。
目的を友達と呼べる相手を増やすことに固定していたのも、取り違えでした。欲しかったのはリストではなく、2回目に会える相手です。詳しくは交流会に行っても友達ができなかった話や連絡先の交換を急がなかった話に書いています。ここでは、創業に至るまでの弧だけを残します。
欲しかったのは友達リストではなく、2回目も戻れる居場所でした
気づいたきっかけは、当時いちばん続いていた相手を思い出したことです。特別に話が合ったわけではありません。共通点は1つで、その人とは何回も会っていたこと。同じ会に続けて出ていたので、勝手に何度も顔を合わせていたのです。
毎回ちがう会に行くというのは、毎回はじめましてをやり直すということです。1回目は自己紹介と名前を覚える時間に使われ、2回目に行けばその続きから始められるのに、僕はそのたびに続きを捨てていました。合うコミュニティを探していたつもりで、実際にやっていたのは1回目の在庫を増やすことです。
逆説的に言うと、友達を作りに行けば行くほど、友達はできにくい配置でした。探す量を増やすほど、同じ相手との時間の合計は増えません。帰り道に決めることが「次はどこの会にするか」になっている限り、2回目は構造として作れません。
変えたのは、探す量ではなく順番です。新しい会を探すのをやめて、同じイベントにもう1回行くのを先に決めます。帰り道に決めることが「このイベントの次回はいつか」へ移ったとき、はじめましての回数が減りました。これが、のちのCoelia設計の芯になります。
フリーランスになって、待っていてもコミュニティとの出会いはありませんでした
2024年9月、25歳でフリーランスに移りました。働き方が変わると、会う相手の母集団も変わります。同世代とキャリアや人生の本音を話せるコミュニティが、思ったより見当たりませんでした。出会いが偶然に頼るしかない状態への引っかかりは、自分だけの問題ではありません、という観測も重なっていました。
ここでやったことは、決意宣言ではありません。探し続けても、2回目も参加しやすいイベントは勝手には増えませんという結論に至りました、というほうが近い。待っていても出会いは現れません。探す側から、作る側へ回るほうが早い、という実務的な判断に近い切り替えでした。
2025年10月6日、26歳で株式会社Coeliaを設立しました。Coeliaを友達作りのために始めたわけではありません。会社の外で会える人を増やしたい動機は、もともと視野を広げる/会社外の接点を持つことにあり、実行で友達面接に寄っていた部分を、設計で直すための会社です。
設計で先回りしているのは、初参加の人が止まる箇所です。どこへ行くか、誰に話しかけるか、いつ帰れるか。不安を先回りして減らす、というのは開発でも運営でも同じ癖で、できることとできないことを正直に伝えるほうが、結果として動きやすくなる、という判断です。
Coeliaで作っているのは、2回目が来やすい回。
東京でイベントを続けて開いているのは、接触の回数を作るためです。ダーツ、スポーツ、食事、季節の企画、もくもく会と種類は分かれていても、同じジャンルを続けて開くようにしています。1回で完結する会ばかりだと、参加した人が2回目を作れません。
運営が全部の回に入って橋渡しをするのも、同じ理由です。初対面どうしを毎回ゼロから任せると、その日の会話は成立しても次につながりません。前に来た人と今回来た人をつなぐのは、参加した側の工夫ではなく運営の仕事だと考えています。
20代限定にしているのも、何度も会う前提で話が続きやすい相手を近い時期に置くためです。公式LINE登録者の男女比は女性48.6%・男性51.4%でほぼ1:1です(2026年9月1日時点・出典はCoelia公式LINEの登録データ)。ひとり参加を歓迎していて、ひとりで申し込む人の割合が高いイベントです。数字は出しませんが、実感として、1人で来る人が多い回は、2回目のハードルが下がります。
| 場面 | 友達面接の頃 | 2回目の予定を先に決める頃 |
|---|---|---|
| 週末に決めること | 次はどこの会に行くか | 同じイベントの次回開催はいつか |
| その日の数え方 | 行った会が何か所になったか | 2回目に会えた人が何人いるか |
| 自己紹介の位置づけ | その日の主役 | 2回目以降は省略できる部分 |
| 帰り道の反省 | もっと話せた人がいたか | また会えそうな人を覚えたか |
仕掛けとして、はじめましてカードや話題サイコロ、協力型ボードゲームitoなどを使う回もあります。全部の回で毎回やっているわけではありません。食事や飲みの回に限るものもあれば、ダーツやスポーツでは、その日の動作自体が会話のきっかけになる回もあります。
はじめましてが、久しぶりになるまで。
Coeliaの旗は、次の1行です。
はじめましてが、久しぶりになるまで。
この1行は、再会の頻度を約束しているわけではありません。到達点のイメージであって、必ず起きるとも書いていません。それでも、1回目ばかりを増やすより、同じ場所で顔を合わせる回数を増やすほうが、関係は動きやすい、という向きを示しています。
最初に探していたのは、会社の外で会える人でした。友達と呼べる相手を増やすことに目的を固定していました。実際に手に入ったのは、2回目も参加しやすいイベントはどう作れるかという問いのほうです。Coeliaは、その問いへの答えを、東京で続けて試している会社です。
上京したてで、休日に誘える相手がまだいない状態は、僕も通りました。同期に恵まれていても、会社の外の顔がないまま1〜2年目が過ぎることもあります。動きはじめるタイミングに早い人も遅い人もいます。3年目に外へ出たのは僕の場合です。取り違えやすいのは動機ではなく実行で、合うコミュニティを探すより、2回目に行けるイベントを1つ決めるほうが先に来ます。
創業ストーリーと、他の記事の役割
- 会社の外に出るのが遅れた話:職場がうまくいっていても、比べる相手が会社しかない状態になる、という見立て
- 1回目を踏めなかった話:最初の一歩を友達作りに置きません、という実行の直し方
- 毎回ちがう会に行っていた話:同じ相手と会う回数のほうが先、という逆説
- 新しいコミュニティの探し方:連絡先より、戻れる居場所
- 創業者ストーリー(サービスページ):Coeliaが大切にしていることの概要
Coeliaをなぜ作ったのかを調べるとき、先に押さえる3点
「Coelia なぜ 作った」「Coelia 創業ストーリー」で検索してきた場合、止まるのは動機の有無より、友達作りアプリのような使い方を期待して2回目の場を見ないことです。ここまで読む前に、見方の型だけ先にまとめます。
- 重い理由:1回目ばかり増やす回を探し、同じ場所で顔を合わせる回数を数えない
- 置き換え:友達リストより、2回目が来やすい回の設計(運営同席・少人数・戻れる案内)
- 具体案:気になる回の告知で「2回目向けの案内があるか」だけ1つ見る(登録不要)
連絡先より戻れる居場所の話は新しいコミュニティの探し方にまとめています。
よくある質問
Coeliaを作った理由は、友達を作るためですか?
いいえ。動機は、会社の外の人と会い視野を広げたい、というものでした。実行で友達と呼べる相手を増やすことに目的を固定していた時期があり、そこが取り違えでした。Coeliaは、2回目が来やすい場を続けて開くための設計です。
代表はいつから会社の外の人と会いはじめましたか?
社会人3年目です。2021年に石川県から東京へ移り、同期との出会いに恵まれた。1年目と2年目は動いていません。2020年から2022年にかけての外出自粛も重なり、会社外の集まりに足を向けていませんでした。
Coeliaのイベントは、ひとり参加でも大丈夫ですか?
ひとり参加を歓迎しています。運営が全部の回に入って、初対面どうしの橋渡しをします。困ったときはその場で運営へ相談できます。ひとりで申し込む人の割合が高い場です(数字は出しません)。
「はじめましてが、久しぶりになるまで。」はどういう意味ですか?
1回目ばかりを増やすより、同じ場所で顔を合わせる回数を増やすほうが、関係は動きやすい、という向きを示す1行です。再会の頻度や継続を約束しているわけではありません。




