金曜の昼、同期から「来週、飲みに行こう」のLINEが来た。返事は3秒で、スタンプ1つと「行く!」という返信を送りました。同じ週の夜、僕は別タブで交流会のページを開いました。日時も場所も書いてあります。申込ボタンまでスクロールして、指だけ動かなくなりました。申し込まずにタブを閉じた。飲み会の返信より、申込ボタンを押すほうが心理的に重かった。
こんにちは。Coelia代表の小幡十矛です。石川県から東京に出てきて、会社の外の人と会いはじめたのは社会人3年目でした。1年目と2年目、コロナ禍の外出自粛も重なっていて、僕は「社外の人と話す力が足りない」と決めつけていました。いま思うと、足りなかったのは力そのものではありませんでした。申込ボタンの前で重く感じていたのは、当日の不安を先取りして頭の中で抱えていたからです。
Coelia代表・小幡十矛が、なぜCoeliaを作ったのかを書いています。なぜCoeliaを作ったのか
会社の飲み会には、返事だけで行けます
同期との飲み会に行けるのは、社交的だからではありません。僕も、乾杯の前に「今日はよろしく」くらいしか言っていませんでした。それでも行けたのは、日時や場所、席の前提が先にそろっていましたからです。誰かが日時を決めて、店を押さえて、席の順番まで暗黙に決まっています。僕がやったのは、返事だけです。
帰宅後、コンビニの弁当を温めながらスマホを見ていました。同期との飲みは楽しみなのに、交流会のページを開く気分だけ重かった。カレンダーアプリを3回開いて、3回閉じた。空いてる日はあります。時間もあります。止まっているのは日程ではありませんでした。
そのとき、僕は自分にこう言い聞かせていました。「会社では話せるのに、社外だけ弱い。社外の人と話す力を鍛えてから行こう」。検索窓にも「交流会 行けない」と同じ系統の言葉を打ちました。履歴を見返すと、申し込み完了画面まで進んだ記録は、一度もありませんでした。ページは開いていました。押していなかっただけです。
交流会だけ止まるのは、力の差ではありませんでした
ある週、同期との飲みと交流会の案内を並べて書き出してみました。僕が足場と呼んでいるのは、参加のきっかけになる4つ(招待・席・話題・役割)です。違いはこの4つだけでした。
| 足場 | 会社の飲み会 | 社外の交流会(足場が足りない場合) |
|---|---|---|
| 招待 | 同期や幹事が日時と場所を決めてくれます | 自分で探して、自分で申し込みます |
| 席 | 席順・上座下座が暗黙に決まっています | どこに座ればいいか自分で選びます |
| 話題 | 仕事・部署・同期の共通話題があります | 初対面の相手に何を話すか自分で用意します |
| 役割 | 新入社員・同期・幹事など役割が先にあります | その場で何者か自分で決めます |
表を書いて、引っかかりの正体が分かりました。違っていたのは、足場の数だけでした。同期との飲みで僕がやっていたのは、4つのうち「返事」だけ。社外では、席・話題・役割を当日まで頭の中で埋めなければならない重さが、申込ボタンの前で先に来ていました。同じ人間なのに、申込前に自分で埋める項目だけが入れ替わっていましたわけです。
ここで大事なのは、席や話題は当日の話ですが、申込前に「当日どうなるんだろう」と想像して止まっている、という順番です。当日の不安を申込前に先取りして止まっている人も多い。金銭や時間の不安もあります。それでも僕の場合、ボタンの上で一番重かったのは、4つ全部を申込前に一人で用意しなければならない気持ちでした。
僕は「力が足りない」と検索しながら、実際に社外の集まりへ行く回は一度もありませんでした。ジムの入会ページを見るだけで筋トレした気になるタイプです。申込ボタンの上で指が止まっていたのも、同じでした。
足場が先に配られている回かどうかで選びます
社会人3年目に、社外の集まりへ行きはじめたとき、僕が先に決めたのは足場が先に配られている回かどうかです。日時と場所が書いてあり、その日やることが先に置いてある回なら、申し込む前の重さが一段下がりました。
もう1つの道もあります。4つの足場のうち、申込前に決める準備を1つだけ決めてから申し込むことです。僕が選んだのは、話題だけ3行メモする、でした。メモは当日使うものですが、「何も持たずに行く」不安だけ先に外せました。4つ全部を完璧に用意する必要はありませんでした。
Coeliaは20代限定で、毎回、運営が入っています。日時と場所が先に決まっていて、回によってははじめましてカードや話題サイコロ、協力型ボードゲームのitoを置いています。ボウリングの回は、投球とスコアを追う共通の動きがあるので、話題を一人で用意しなくて済むことが多いです。当日の合流は、予約のあと公式LINEでやり取りしてから会います。
どちらの道でも、「話せるようになってから」は不要でした。足場が先に配られているイベントを選ぶか、申込前に決める準備を1つだけ決めるか。申込前に決めるのは、それだけです。
当日の進行を案内文から見分けたい人向けの内容は、飲み会で気まずくならない見分け方で別記事に解説しています。ここでは申し込む前の話だけ書く。足場の有無を運営へ直接確かめる5つの質問は参加前に運営へ聞く5つの質問です。
交流会に行けないと感じるとき、先に押さえる3点
「交流会 行けない 会社 飲み会」「会社 飲み会 行ける 交流会 怖い」で検索してきた場合、止まるのは話す力より、社外の人と話す力が足りないと決めつけて足場の差を見ないことです。ここまで読む前に、見方の型だけ先にまとめます。
- 重い理由:力が足りないと自分を責め、招待・席・話題・役割の足場が先に配られているか見ない
- 置き換え:話す力より、足場4つのうち先に配られている回かどうか
- 具体案:イベント一覧で日時・場所・その日やることが先に書いてある回を1つ見る(登録不要)
候補が多くて決められない人向けの話は申し込む前に見るのは1つだけです。
よくある質問
会社では普通に話せるのに、交流会だけ怖いのはなぜですか?
会社の飲み会と社外の交流会で、先に配られているものを並べると、違いは4つでした。招待・席・話題・役割のうち、社外では自分で用意することが多いものが、申込前に重く感じやすいです。当日の不安を申込前に先取りして止まっている人も多い。
申込前に何を決めればよいですか?
足場が先に配られている回かどうかを1つ見るか、申込前に決める準備を1つだけ決めてください。例えば「話題だけ3行メモする」など。4つそろえて配ってくれるイベントを選んでも構いません。当日の挨拶の仕方まで申込前に決める必要はありません。
ひとり参加でも大丈夫ですか?
ひとり参加を歓迎しています。予約のあと、合流のやり取りは公式LINEで行う。輪に入りづらいときは、その場で運営へ相談できます。
候補が多くて決められません。
日時と場所と、その日やることが先に書いてある回を1つに絞ってください。比較で止まっている人向けに、基準を1つに絞る話を別記事にまとめています(申し込む前に見るのは1つだけ)。
当日その場で浮くのが怖いです。
到着直後の過ごし方は別の記事で書いています(交流会で浮かびません)。ここでは申し込む前に、足場が先に配られている回かどうかを決める話だけ書いています。




