Coelia代表の小幡十矛です。社会人3年目のときに、会社の外の人と会いはじめました。せっかく東京に来たならいろいろな人と会って視野を広げたい、というくらいの動機です。行った先でやっていたことは、だいたい同じでした。名前を覚えて、話して、帰りぎわに連絡先かSNSを交換します。交換できた日は「今日はよかった」と思っていました。
Coelia代表・小幡十矛が、なぜCoeliaを作ったのかを書いています。なぜCoeliaを作ったのか
続けているうちに、交換した相手のリストは増えた。増えなかったのは、来週会う人です。この記事は、そのあいだ僕が何を取り違えていたのかと、交換する前に決めておくとよかったことの話です。
交換できた数で、その日をよかったことにしていました
当時の僕にとって、交換は唯一その日から持ち帰れるものでした。何人と話したかは翌週には曖昧になるし、話が盛り上がったかどうかも自分の感触でしかありません。連絡先だけが、あとから見返せる形で残ります。だから帰りの電車で件数を数えて、多い日を良い日ということにしていました。
この数え方は、たぶん僕だけのものではありません。参加する・話す・交換する、の3つのうち、自分の努力で増やせて、しかも数えられるのは交換だけです。数えられるものが1つしかなければ、そこを目標にするのは自然なことだと思う。まじめにやっている人ほどそうなります。
ところが、交換したあとに起きることはだいたい決まっていました。その日のうちにあいさつを送り、相手からもあいさつが返ってきて、「また今度ぜひ」で止まります。悪い空気ではありません。ただ、また今度がいつなのかは、どちらも知らないままでした。
増えていたのは連絡先で、足りなかったのは「次に会う理由」でした
あるとき、やり取りが続いている数少ない相手を思い浮かべて、共通点を探しました。交換したタイミングでもなければ、その日どれだけ話が合ったかでもありませんでした。共通していたのは1つだけです。別れる時点で、次に会える場所がもう決まっていたこと。同じ会にまた出る、同じ人が声をかける集まりがあります。それだけでした。
つまり連絡先は、続いた結果として交換されていただけで、続いた原因ではありませんでした。手段を先に集めて、理由をあとから探していましたわけです。理由が無いまま手段だけ増えるので、リストは伸びるのに予定は埋まりません。
そう考えると、あの「また今度ぜひ」は社交辞令ではなかったのだと思います。どちらも会いたい気持ちはあって、会える機会の置き場所を、お互い持っていませんでしただけでした。
いろいろな人とつきあっていきたい人は、18%でした
これが僕だけの思い込みなら昔話で終わります。ところが、世の中の人がどれくらい「増やしたい」と思っているかを見ると、僕の前提のほうがずれていました。クロス・マーケティングの「人間関係に関する調査(2026年)」は、2026年1月1日に全国47都道府県の20〜79歳の男女2,400人へ聞いたものです。
| 考え方 | 全体 | 補足 |
|---|---|---|
| つきあう人は増やさずに、今の相手を大切にしたい | 49% | 最も多い |
| あまり人とつきあいたくありません | 20% | 20代は28%で、年代の中で最も高い |
| これからも、いろいろな人とつきあっていきたい | 18% | 3つの中で最も少ない |
目の前の相手が「増やしたい」が側にいる確率は、5人に1人にも当たりません。半数は増やさずに、いまの相手を大切にしたいと答えた。その人へ向かって帰りぎわに交換を持ちかけるのは、こちらの数え方を相手の時間へ持ち込む行為でした。急がないほうが、多数派の希望と向きが合う。
断っておくと、この調査は20〜79歳が対象で、交流イベントに来た人だけを聞いたものではありません。20代だけの回答数も公表されていないので、20代の28%という数字は全体の中の傾向として読むのが正確です。それでも、増やしたい人が多数派ではないことの裏づけには足ります。
やめた1つと、代わりに決めた3つ
気づいてから変えたのは、順番だけです。交換を先にするのをやめて、次に会う理由を先に決めるようにしました。
| 場面 | 交換を急いでいた頃 | 順番を入れ替えたあと |
|---|---|---|
| 別れぎわにすること | 連絡先かSNSを交換します | 次に会えそうな回を1つ挙げます |
| その日の数え方 | 何人と交換できたか | 次に会う予定がいくつ立ったか |
| 交換しなかった相手 | 取りこぼし | 次に会えば済む相手 |
| あとで送る内容 | あいさつ | その場に出た具体を1つ |
- 別れる前に、次に会えそうな回を1つ挙げる:相手がまた来そうな会でも、自分がまた行く会でも構いません。「来月も来ますか」と聞くだけで足ります。ここが決まっていれば、連絡先はその日に交換しなくても困りません。
- 交換するときは、次の回に触れてから交換する:「次の回で続きを聞きたいので」のように、用件を先に置きます。用件が先にあると、あとから送る文面を考える必要がなくなります。
- 送るのは、その場に出た具体を1つだけ:あいさつだけの文面は、相手に返す材料がありません。相手が話していたことを1つ書いて、返事が要らない形で送ります。返事より、次に会うほうが早い。
やめたのは、その場にいる全員と交換することです。全員と交換した日ほど、翌週の予定は増えていませんでした。特定の相手と近づきたいときも順番は同じで、急がずに距離を縮める考え方は気になる人と、焦らず距離を縮めるにまとめています。
増やしに行ったのに、手に入ったのは急がなくていいという基準でした
最初の目的は、知り合いを増やすことでした。実際に手に入ったのは、交換しないまま帰ってもいいと思える基準のほうでした。次に会う場所が決まっているなら、その日に交換する必要はありません。決まっていないなら、交換しても続きません。判断がここまで単純になると、イベントでの過ごし方が変わりました。件数を気にしなくなったぶん、目の前の相手の話に耳を傾けられるようになったのが、いちばん大きかった。
Coeliaで同じジャンルの会を続けて開いているのは、ここから来ています。ダーツ、スポーツ、食事、作業会と種類は違っても、次に会える回が先に置いてあります状態を作れば、その日の交換を急がなくて済みます。運営が全部の回に入って橋渡しをするのも、交換の代わりに次の接点を渡すためです。
それでも続かないときに見直すこと
- 次の回が3か月先になっている:間隔が空きすぎると、決まっていないのとほぼ同じです。2〜4週間先に置ける回を探します。
- 相手に選ばせていない:こちらが1つに決めて誘うと、断りにくさが先に立ちます。2つ挙げて、来られるほうを選んでもらいます。
- 役に立つ相手を探している:目的を先に絞ると、次に会う理由が仕事の話だけに偏ります。話していて面白い相手を優先して構いません。
- 自分が次に行くイベントを決めていない:誘う側に何も決まっていないと、理由は毎回ゼロから作ることになります。自分の予定を先に1つ埋めておきます。
そもそも交換してよい集まりなのかが気になるときは、自分の聞き方より先に、運営が何を禁止していて当日どこまで見ているかを確かめると早いです。交換した相手から勧誘が届く仕組みと、確かめる項目は、社会人サークルで連絡先を交換する前に知っておきたいことにまとめました。
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連絡先の交換タイミングを調べるとき、先に押さえる3点
「連絡先 交換 タイミング 社会人」「交流会 連絡先 交換しない」で検索してきた場合、止まるのは礼儀より、その場で全員と交換しようとして次に会う理由を決めないことです。ここまで読む前に、見方の型だけ先にまとめます。
- 重い理由:交換の数を増やそうとし、別れる前に次に会える回を1つも決めない
- 置き換え:交換のタイミングより、次に会う理由があるかどうか
- 具体案:別れる前に、自分がまた行く会を1つ決める(登録不要)
その場で会話を続ける聞き方は交流会で会話が続く聞き方です。
よくある質問
交流会でその場で連絡先を交換しないと失礼ですか?
交換しないこと自体は失礼になりません。クロス・マーケティング「人間関係に関する調査(2026年)」では、これからも、いろいろな人とつきあっていきたいは18%で、つきあう人は増やさずに、今の相手を大切にしたいが49%と最多でした。交換を急がない進め方のほうが、相手の希望と合うことが多くなります。
連絡先を交換してもやり取りが続かないのはなぜですか?
連絡先は次に会う手段であって、次に会う理由ではないからです。別れる時点で次に会える回が決まっていないと、連絡する用件が生まれません。交換より先に、次に行く会や次に話したいことを1つ決めておくと、やり取りが自然に起きます。
その場で交換する代わりに何をすればよいですか?
別れぎわに、次に会えそうな回を1つ挙げます。相手が来そうな会でも、自分がまた行く会でも構いません。次の回が決まっていれば、連絡先はその日でなくても交換できます。
交換したあとに送るメッセージは何を書けばよいですか?
その場で出た具体を1つだけ書きます。あいさつだけの文面は返事の材料が無いため、そこで止まりやすいものです。返事を求めない形にして、次に会う回に触れておくと再開しやすくなります。




