友達に送ったLINEの既読が、19時のまま動きません。返事が来ない理由を頭の中で3つほど並べて、結局どれも送らずに、占いアプリを開く。誕生月だけで今日の運勢を見るなら無料の誕生日占いもあります。今日の運勢は、さっき見たのと同じはずなのに、もう一度引き直す。
Coelia代表・小幡十矛が、なぜCoeliaを作ったのかを書いています。なぜCoeliaを作ったのか
占いに入力する、その一手間
占いアプリに悩みを打ち明けるとき、人はまず自分の状況を選び、入力しています。「仕事のことで悩んでいる」とタップした時点で、頭の中では状況の整理が始まっています。これは、占いの結果が返ってくる前に、もう始まっています。
同じ運勢をもう一度引き直すときは、少し違う角度から自分の状況を選び直していることが多いものです。占いの結果を読むこととは別に、入力する回数が増えるほど、言葉にする回数も増えていきます。
既読が止まったまま、送る相手もいないまま夜を過ごす感覚については、誰とも話さない休日と、満員電車の朝が、同じくらい孤独でしたでも書いています。占いを予定づくりの材料として読むコツは対人運を予定づくりに使うコツにまとめています。
状況と気持ち、両方を言葉にしたときだけ起きたこと
状況と気持ちの両方を言葉にしたグループだけが、実験前後で保健センターへの通院回数がほとんど変わりませんでした。1986年、心理学者ジェームズ・ペネベーカーとサンドラ・ビールが行った実験の結果だ(Confronting a traumatic event, Journal of Abnormal Psychology, 1986)。研究者が参加者を4つのグループに分け、4日間にわたって書く内容を条件ごとに変えた。
| グループ | 4日間で書いた内容 | 人数 | 通院回数(前→後) |
|---|---|---|---|
| 対照群 | 毎回ちがう当たり障りのない話題 | 12名 | 0.33回→1.33回 |
| 気持ちのみ | つらい出来事の気持ちだけ | 12名 | 0.33回→1.58回 |
| 状況のみ | つらい出来事の経緯だけ | 11名 | 0.27回→1.45回 |
| 状況と気持ちの両方 | つらい出来事の経緯と気持ちの両方 | 11名 | 0.54回→0.54回 |
状況だけ、あるいは気持ちだけを書いたグループは、対照群と同じように通院回数が増えています。変わらなかったのは、状況と気持ちの両方を書いたグループだけでした。この条件と前後の組み合わせの効果は統計的な有意水準にわずかに届いておらず、著者自身も結果を「暫定的」と位置づけています。
占いに状況をひとこと入力するだけでは、この実験で唯一通院回数が変わらなかった条件には届きません。状況に加えて、そのときの気持ちも言葉にしてみます。占いアプリへの入力に、そんな使い方を足すこともできます。
占いを信じる人の割合
占いを「信じる」と答える人は多く、博報堂生活総合研究所が1992年から隔年で続けている「生活定点」調査(2024年版・首都40km圏と阪神30km圏に住む20〜69歳の男女が対象・有効回収数2,510人)では、「占い・おみくじを信じる」と答えた人が全体で31.8%、20代では39.0%です。
この数字から言えるのは、占いを信じると答える人が珍しくないということだけです。「信じる」という回答なので、実際に開く頻度までは分かりません。
よくある質問
占いは当たらない、と言っている記事ですか?
いいえ。占いが当たるかどうかには触れていません。占いに入力する一手間に含まれている、言葉にする働きの一部を、心理学の実験をもとに紹介しています。占いを楽しむことは、そのまま尊重する立場です。
ペネベーカーとビールの実験の詳しい数値はどこで確認できますか?
原論文(Pennebaker, J. W., & Beall, S. K. (1986). Confronting a Traumatic Event: Toward an Understanding of Inhibition and Disease. Journal of Abnormal Psychology, 95(3), 274–281)によるものです。対象は南メソジスト大学の学部生46名(女性34名・男性12名)で、4つのグループに分かれて15分ずつ・4日間書きました(対照群12名は毎回ちがう当たり障りのない話題、気持ちのみを書いた群12名、状況のみを書いた群11名、状況と気持ちの両方を書いた群11名)。学内保健センターへの通院回数は、実験前後(6か月後)で対照群が平均0.33回から1.33回、気持ちのみの群が0.33回から1.58回、状況のみの群が0.27回から1.45回に増えたのに対し、状況と気持ちの両方を書いた群だけは0.54回から0.54回とほぼ変わりませんでした(この条件と前後の組み合わせの効果はp=.055で、統計的な有意水準にはわずかに届いていません)。なお、つらい出来事を書いた直後は血圧や気分の落ち込みが一時的に強まったことも、同じ論文に記録されています。
この実験の結果は、日本の20代にもそのまま当てはまりますか?
そのまま当てはまるとは言えません。この実験は1986年にアメリカの大学生46名を対象に行われたもので、著者自身も結果を「暫定的」と位置づけています。日本の20代への当てはめは検証されておらず、この記事で紹介しているのはあくまで一つの手がかりです。
ひとりで参加しても浮きませんか?
ひとり参加を歓迎しています。話したいときに話せて、話したくない日は聞いているだけでも過ごせる場を運営が用意し、当日は運営が常駐していて気になることはその場で相談できます。
20代以外でも参加できますか?
参加条件は20代であることです。上京や出身地は参加条件ではありません。




